不十分な警察の取締りと行政の監督
現在では、警察取締りの強化と、行政監督の権限の強化、そして法律の整備のおかげで、あからさまな暴力的で乱暴なヤミ金融業者による取り立てというものは、あまり目立たなくなってきました。
しかし、今から10年ほど前では状況がまったく違い、警察の取り締まりも不十分で、法律もまだヤミ金融の違法業務に対応し切れておらず、様々なところで事件が発生していました。
ヤミ金融業者の違法な取り立ては、人権を無視した卑劣極まりないもので、例えば違法貸資金業者からお金を借りている債務者が返済を滞れば、電話や電報を使って命の危険や社会的地位をおとしめるような脅迫を行なったり、債務者の自宅に大量の宅配ピザや出前寿司を送りつけたり(もちろん料金は債務者持ち)、消防車や救急車を呼びつけたりと、卑劣極まりません。
警察取締りの不十分と、行政監督の不備によってこのような事態が招かれていました。
現在では、当時と比べて法律も整備され、不十分だった警察取締りも強化されましたが、こうした法律の整備や警察取締りの強化は、行政監督の権限の強化は過去の悲惨な事例が無ければ、未だに行なわれていなかったことでしょう。
ヤミ金融業者のあまりにも横暴で乱暴な取り立てを苦に、自殺をする方や、他の家族や知人を巻き込んで殺人、自殺をするケースが出たために、国が取った対策だといえます。
しかし、少なくなったとはいえ、現在でもこのような事例が完全になくなったというわけではありません。